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キミの事を取り戻せるなら

第3章 助けてほしいのに

いつか認めてもらえるのかな

だけど、もう限界かも・・・
体が痛すぎて踊れない。
もう・・・無理・・・
もう・・・辞めたほうがいいのかな

そのまま廊下に倒れてしまいたかった。
ダメな事くらい、わかってるから・・・。

大丈夫
大丈夫
全て私が悪いから
痛くない
痛くない
これくらいで甘えちゃダメだよ
平気
平気

いつものように暗示掛けなきゃ・・・
あれ?私・・・。


「おい、しっかりしろ!!きゅ、救急車!!」
ダイ「なんで?いつから?」
コタ「ダイ落ち着け!!リオも、しっかりしろ!!」


救急車で運ばれて治療をしようと体を診た医師達は絶句したらしい。体中のひどい痣、背中の腫れ、傷だらけで・・・診察室から出てきた看護師さん達の涙に、俺達は言葉を失った。
治療が終わって個室に移った美花は眠ったままだった。
担当医の話は、耳を塞ぎたくなるような話で、体力も精神力もギリギリだったのに、よく頑張れたと言われた。
「自分に暗示を掛けてたんだ。」
担当医「精神力を保つ為に、そうしないといけなかったんでしょうね彼女の中で、でも辛いと言う事を誰かに頼ってもいいと言う事を彼女の暗示を解いて教えてあげないといけません。とにかく根気よくですよ。」

「ごめん。本当にごめん。」
ダイ「俺達なにやってたんだよ!!なにも言わせないように空気作って・・・。」
美花の瞼が、ゆっくり開いた。
美花「ここは?」
コタ「病院だよ。」
涙ポロポロ溢しながら
美花「ごめんなさい。迷惑かけてしまって・・・ごめんなさい。私さえ居なかったら、皆さんの邪魔しなかったのにごめんなさい。」
何度も
ごめんなさい
って・・・。
俺達が追い詰めてた?
オツ「私さえ居なかったらなんて、そんな事言わせてごめん。俺達こそ、ごめん。」


2週間後

担当医「リハビリ頑張ってますよ。」
「そこまで回復したんですか?すごいな。」
担当医「かなりの痛みをこらえてのリハビリです。周りの期待に応えなきゃって彼女は、必死に頑張ってます。」
ダイ「そこまで自分を追い詰めないといけない理由って・・・マネージャーさ知ってるんだろ?教えてくれよ。」
マネージャー「先生、部屋を貸してもらってもいいですか?」
担当医「こちらへ、どうぞ。」







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