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君を乗せた空

第1章 SIDE‐RUKA

セーラー服が半袖になる季節が来た頃、体育の先生が急病に罹った。
それで入院している間、代理の先生が、うちの学校に赴任してきた。

たまたま飯島先生と同い年。
それだけで、私は何となく、この先の展開を読んでいた。

佐々木先生という名の新任教師は、がっしりとした体型で、飯島先生とは対照的なタイプだった。
でも、ベクトルが違う方向にあるというだけで、女子からの人気はかなり高かった。

彼は剣道部の顧問も受け持ち、放課後には、濃紺の剣道着を纏い、竹刀を振った。

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