テキストサイズ

君を乗せた空

第2章 SIDE‐MITSURU

「溝口は、もう何年も、毎晩毎晩、兄に食われてるんですよ。
酷い兄貴ですよねぇ…まぁ、ね、あのコは変な色気を纏ってますし、ね。」

今この瞬間の佐々木の頭の中を、裸の瑠花が兄貴の影に犯されている姿が、18禁の映画のように映されていることは、想像に難しくない。

「先生も、あのコの妖艶さには、僕らも男ですもん…気づいていましたよね?」
「…どうしたんですか?飯島先生。」
佐々木はなおも、引きつった笑みでごまかそうとする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ