
君を乗せた空
第2章 SIDE‐MITSURU
「いやぁ、ね…先生もきっと、見ているでしょう?
瑠花の、右胸にある傷。」
ぎくりとした顔をした佐々木をよそに、僕は終始、余裕たっぷりなままだ。
「『とある人』が、戯れの最中に、瑠花につけてしまったそうですよ。
その人の時計に変わった細工が付いていて、引っかいてしまったとか言っていたかな…。」
佐々木は、ガクガクと震え、笑ってしまうくらいに動揺していた。
佐々木の腕に填められた腕時計の文字盤には、それを囲むように、トゲトゲした植物を模した細工が、なされていたのだった。
瑠花の、右胸にある傷。」
ぎくりとした顔をした佐々木をよそに、僕は終始、余裕たっぷりなままだ。
「『とある人』が、戯れの最中に、瑠花につけてしまったそうですよ。
その人の時計に変わった細工が付いていて、引っかいてしまったとか言っていたかな…。」
佐々木は、ガクガクと震え、笑ってしまうくらいに動揺していた。
佐々木の腕に填められた腕時計の文字盤には、それを囲むように、トゲトゲした植物を模した細工が、なされていたのだった。
