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君を乗せた空

第3章 SIDE‐SHOHEI

気づけば、冬休みが明けていた。
元々臨時でこの学校に赴任してきた俺も、そろそろその役目も終わることになりそうだった。

「うちの恋人が、自殺しましてね。」

放課後の職員室。
たまたま二人きりになった時、急に飯島が、そんなことを打ち明けてきたのだった。

「と言っても、冬休みに入ってすぐだったから、先生連中には黙ってました。
まして、妻でも無い恋人の立場でしたしねぇ。」

飯島の顔は、能面みたいな不気味さを帯びていた。

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