テキストサイズ

君を乗せた空

第3章 SIDE‐SHOHEI

飯島までもが姿を消してやっと、俺は自分の鈍感さを、悔やむこととなった。

奴だ―飯島が、瑠花を拉致したに違いない。

恐らく、恋人が自殺したというのは、捏造ではなく真実だろう。
そして飯島は「守るべきものを失くしてしまった」からこそ、瑠花を独占しようと、心に決めたのだろう。

やがてそのことを裏付けたのは、翌年の春唐突に、俺とナノハの新居に届いた、一通の手紙の存在だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ