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君を乗せた空

第1章 SIDE‐RUKA

そんなワケで、突然飯島先生と関係を持ったあの日も、私はそんなに動じなかった。

「あの絵さ、凄くイイと思うよ?」
わざわざ私に咥えさせている最中に、彼はそんな話をし始める。
「いい、夜空の絵だ…濃紺の空に、透き通った冬の夜の空気が充満しててさ。」
「…なんで、冬の夜を描いたってわかったんですか?」

彼が、ニヤリと口元だけで笑って言った。
「駄目、勝手に止めないの、瑠花。」

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