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さよなら。こんにちは。

第9章 また会える

俺は、あの日からなにもかも止まったままで会えない事が辛くて、大人になってしまっても一歩も進めないでいた。
あいつと似た人と恋してみたけど、やっぱりうまくいかなくて、どうしたらいいのかわからなかった。

部屋に帰ってきても居心地が悪くて、部屋の片隅で酒を持ってぼんやり座る。

『なに、ボーっとしてるの?』
ふいに聞こえた声。
辺りを見回すけど、誰もいない。
「俺、会いた過ぎて幻聴まで聞こえるようになった?」
って笑うと
『そんなに私に会いたかったの?』
目の前に一番会いたくて堪らなかった人が現れた。
『ダメだよ。ちゃんと生きていかなきゃ(笑)』
「お前が隣にいないから無理だよ俺。」
『案外、弱虫だったのね。そんな事、言われると私ホントのさよなら出来ないよ。』
「さよならは、しないよ。」
目の前のお前が優しく微笑む。
「あの日言えなかった事、言わせて欲しいんだ。」
『いいの?後悔しない?』
「するかもしれないけど言わせて欲しい。」
『わかった。』
「俺は、持田美海が大好きです。俺の隣で笑ってて欲しい。」

パーっと光ったかと思った瞬間、
朧気だった美海が実体化されて、俺に倒れてきた。
『あんたの思いが強すぎて・・・私、生きかえっちゃった。』
「俺の思いは神様の心も揺るがせるくらい強かったんだな。」 
『ねぇ私も大人になってない?』
「なってる。すげぇ、いい女になってる。だから今から俺のものにしていい?」
『私、全部初めてなんだけど。』
「わかってる。だから今から俺にされるがままになってよ。もう我慢できないからさ。」
『ちょっと待っ・・・んっ・・・。』
「可愛いから、待てない。」



ん?ごめん。
今から可愛い彼女との時間を過ごすからさ。
カーテン閉めちゃうね。


バイバイ



End
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