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惰性同棲

第2章 惰性同棲


なんだかカイトと気まずくなってしまった。
私が泣いたせいだった。

何も相談できないし、カイトはどう触れるべきかわからずに悩んでいる。
好きでもない女が部屋に居ついて泣いてるなんて最悪!と流石の私も思う。

でも気丈に振る舞う元気はないし、こうして一夜明けてカイトはまたライブハウスに働きに行った。

「情けねーよなぁ」
誰もいない部屋で呟く。

25歳にもなれば、ちゃんと働いて彼氏がいる、なんなら結婚していると思っていた。
陽の光が明るく照らしてくるので腹が立った。

鬱だ〜(笑)とフォロワー僅か19人のアカウントでツイートする。気晴らしになるような気がする。

別に誰かに「大丈夫?」と言われたいわけでもなく、ただ鬱だという事実を発信したかった。なんとなく。

カイト今日は怪我なく帰ってくるかなあ。
なんて彼女ヅラするのも恥ずかしくて、今日1日の時間の槍過ごし方を模索する。

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