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ふぃくしょんエッチ

第3章 トウメイニンゲン

そう、ゴロリと。


ピクリとも動かなくなった小さな
小さな人形のように。


でも、それはきっと人形なんかじゃない。


暖かい体温を持ち
太陽のように無垢に笑っていたんだ。


色素の薄いサラサラの髪質。
それを風になびかせて
空をかける鳥のように走っていたんだ。


ゆらりゆらりと近づく。


………………ジェーン…?


「よいしょっと…」


キィ…


静かに、静かに通りすぎていった。


俺の横を。

白く、眠ったような顔で。



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