 
たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第9章 杉並実果留・特別編
「み……実果留?」
顔を離すと、また武の首にギュッと抱きついた。
「……武の、バカ。バカバカバーカッ」
「てめっ、またバカバカ言いやがって……お前は何だっ? 俺を喜ばせたりムカつかせたりっ。飴と鞭かっ!?」
「だって……ホントにバカじゃん……」
「っ……たくっ、バカはどっちだよ。
さっきも何か知んないけど勘違いするしよー」
「うっ!」
ヤバいっ……それを指摘されるとっ……。
私は急激に恥ずかしくなり、すぐに武から離れた。
「…………あー、なるほどなー。三ヶ月前のことって……あのことかぁー」
「やっ……やだっ。そんなニヤニヤしないでよっ」
武、思い出しちゃった……あのことを。
 
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