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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第36章 東京の星空

『こうして二人で過ごせるのも最後の夜だね。』











「美優と離れるの、さみしくてたまんない。」










『精神科で過ごした1ヶ月の間にいろんな事があったけど、りんたんに出会えて本当によかった。出会った場所は病院だけど、それでも出会えてよかった。』










「人生って、誰と出会うか…が、大切なんだよな。いい出会いは人生変えることもあるから。」








『私は、りんたんの人生を変えられた?』










「もちろん。」









『だったら、すごく嬉しいなぁ。』









「腎臓内科に転科しても美優は美優らしくな。」









『私らしく?』










「頑張りすぎるなよ。マイペースでやればいいから。」










『それは意外。"もっと頑張れ〜"って、叱咤激励されるかと思った。』










「いつも"痛い"とか"嫌だ"とか言いながら、精神科での辛い治療も全部耐えただろ。偉かったな。」










『最後に褒めてもらえるなんて嬉しい。りんたんもマイペースでお仕事頑張って。元気でね。』










「必ず、また会おうな。」









『うん。必ずまた会おうね。』



















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