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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第40章 けんか

やりたくないと、わんわん泣いたので
脇坂先生も困って…美優を抱っこしたまま
ナースステーションに連れてきた。








「脇坂先生、どうしたんですか?なんかオーストラリアでコアラ抱いてる観光客みたいですよ。写真撮りましょうか?(笑)」







「うっちさん、笑ってる場合じゃないですから。」









「どうしたんですか?」








「予防接種が怖くて泣き出しちゃったんです。きっと、小さい頃に予防接種で辛い思いでもしたんでしょうね。」









脇坂先生が、美優をゆらゆらさせて
背中をさすっていた。









「多分このまま寝ちゃうんで、寝たらここで注射打って病室に戻します。」








「わかりました。寝たら抱っこ変わりますね。」







「それにしても、気持ち良さそうにスヤスヤ眠ってる。よしよし。よしよし。」






脇坂先生の胸の中で、きもちよくお昼寝中に
予防接種のワクチンを打たれてるなんて
夢にも思わなかった。






目が覚めると、いつもの病室にいて
たくさんのステロイド点滴が繋がれていた。






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