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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第44章 2度目の透析★

勇気を出して、透析室の中央へ進んでいった。






今日は、莉奈さんいないみたい。






ベッドに横になり、体温をはかりながら葵先生が診察してくれるのを待っていた。








黄色いカーテンが開いたので、『葵先生、こんにちは。今日もよろしくお願いします。』と、作り笑顔で挨拶をした。









つもりだったけど…








葵先生は私を見るなり「ふっ」と、鼻で笑った。








…失礼しちゃうわ。どういうこと?








『なんで笑うんですか?』








「目も鼻も真っ赤でトナカイみたいだな。クリスマスならもう終わったぞ。(笑)」








『はあ?』








「昨日の夜、透析を拒否して床に座り込んだまま泣きじゃくったんだって?」








『な、なんで知ってるんですか?』








「洋輔から聞いたから。帰宅してから君のこと
ぼやいてたぞ。」








『わ、脇坂先生はそんな人じゃありませんっ。変なこと言わないで下さいっ。』








まったく、患者の個人情報を漏洩しないでもらいたい。








「はいはい。シャント確認してから穿刺するから腕出して。」






葵先生は、シャントを目視して手で触れて
聴診器を当てて問題ないことを確認した。



その後、簡単な問診もいくつかした。




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