注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。
第48章 葉桜
翌朝の回診で聴診をしたあと、脇坂先生が
「心音もしっかりしてきたし呼吸もしっかりできるようになってきたね」と、褒めてくれた。
「お粥、食べてみようか?点滴で栄養はとれてるけど、自分で食べたいよね?」
『食べたい。』
「ちょっと待ってて。」
脇坂先生はトレーにのせられたお粥を運んできた。
『お粥っていうより、全体的に白いプリンみたい。』
「これは"お粥ゼリー"って言うらしいよ。お粥を固めてるからだろうけど。」
『お粥のイメージ変わるなぁ。食べてみるね。』
「スプーン持てる?指先に力が入ると
いいんだけど。」
『う〜ん、無理みたい。握力が…』
「気にしない気にしない。僕が食べさせてあげるから」
『でも悪いよ。』
「いいから、あ〜んしてごらん。」
初めて食べる"お粥ゼリー"は、温かくて
ほんのりと自然の甘味があった。
『おいしい。』
「よく噛んでね。」
『お米がこんなに美味しいなんて。私、日本人に生まれてよかった』
「食事に慣れてきたら"パン粥"とか"フレンチトーストも出せるから楽しみにしてて。」
『うんうん。』
「心音もしっかりしてきたし呼吸もしっかりできるようになってきたね」と、褒めてくれた。
「お粥、食べてみようか?点滴で栄養はとれてるけど、自分で食べたいよね?」
『食べたい。』
「ちょっと待ってて。」
脇坂先生はトレーにのせられたお粥を運んできた。
『お粥っていうより、全体的に白いプリンみたい。』
「これは"お粥ゼリー"って言うらしいよ。お粥を固めてるからだろうけど。」
『お粥のイメージ変わるなぁ。食べてみるね。』
「スプーン持てる?指先に力が入ると
いいんだけど。」
『う〜ん、無理みたい。握力が…』
「気にしない気にしない。僕が食べさせてあげるから」
『でも悪いよ。』
「いいから、あ〜んしてごらん。」
初めて食べる"お粥ゼリー"は、温かくて
ほんのりと自然の甘味があった。
『おいしい。』
「よく噛んでね。」
『お米がこんなに美味しいなんて。私、日本人に生まれてよかった』
「食事に慣れてきたら"パン粥"とか"フレンチトーストも出せるから楽しみにしてて。」
『うんうん。』