注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。
第48章 葉桜
「座薬挿れるから横向きになろうね。」
寝たきりによる筋力低下で、自分ひとりでは
寝返りを打つことさえ困難だった。
「体位変えるよ。」
横向きにさせて、両腕の間に枕を挟んで
姿勢を安定させた。
「少しでいいから膝曲げれる?」
『膝がいたっ…』
脇坂先生が手を添えて、膝関節を曲げようとすると激痛が走った。
「下着下ろすね。」
私は、恥ずかしくて枕に顔を埋めていた。
パチンパチンと白い手袋を嵌める音がして、お尻の割れ目に冷たいアルコール綿が入り込んだ。
「座薬挿れるから、お口で呼吸してて」
『ふうーー』
「もう一回、ふうーーってしてごらん。」
『ふうーー』
「少しきもちわるいけど我慢しててね」
長くて太い指が奥まで入ってきて
ぐるっと半回転した。
『いやぁー。グリグリしないで』
「少しだけ肛門のマッサージしてから座薬挿れようと思って。痛くないでしょ?」
『痛くはないけど。』
「痛くないなら続けるよ。お口で呼吸しながら楽にしてて。」
『ふうーー。ふうーー。ふうーー。』
「とっても上手に呼吸できてるよ。」
『早く終わって。』
「そうだね。座薬挿れておしまいにしよう。」
『いやぁーー。』
「座薬挿ったからね。これでおしまい。下着戻しとくよ。」
『先生、仰向けになりたいから手を貸して。』
寝たきりによる筋力低下で、自分ひとりでは
寝返りを打つことさえ困難だった。
「体位変えるよ。」
横向きにさせて、両腕の間に枕を挟んで
姿勢を安定させた。
「少しでいいから膝曲げれる?」
『膝がいたっ…』
脇坂先生が手を添えて、膝関節を曲げようとすると激痛が走った。
「下着下ろすね。」
私は、恥ずかしくて枕に顔を埋めていた。
パチンパチンと白い手袋を嵌める音がして、お尻の割れ目に冷たいアルコール綿が入り込んだ。
「座薬挿れるから、お口で呼吸してて」
『ふうーー』
「もう一回、ふうーーってしてごらん。」
『ふうーー』
「少しきもちわるいけど我慢しててね」
長くて太い指が奥まで入ってきて
ぐるっと半回転した。
『いやぁー。グリグリしないで』
「少しだけ肛門のマッサージしてから座薬挿れようと思って。痛くないでしょ?」
『痛くはないけど。』
「痛くないなら続けるよ。お口で呼吸しながら楽にしてて。」
『ふうーー。ふうーー。ふうーー。』
「とっても上手に呼吸できてるよ。」
『早く終わって。』
「そうだね。座薬挿れておしまいにしよう。」
『いやぁーー。』
「座薬挿ったからね。これでおしまい。下着戻しとくよ。」
『先生、仰向けになりたいから手を貸して。』