テキストサイズ

注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第50章 恋愛感情

「だから無理だって言ったのに。」






『えへへ…。』






捻ってしまった足元を見ると犬がいた。






クンクンクンクン🐶





毛並みのいい茶色のゴールデンレトリバーだった。





『ルネ、どうしてここにいるの?迷子になっちゃったの?』






「ちょっと待った。美優ちゃんはどうしてその犬の名前を知ってるの?」






『前に会ったことがあるような気がして。』





「前に?」






『あなたは確か、精神科病棟のセラピー犬のルネよね?』







クンクンクンクン🐶





『やっぱりルネね。お久しぶり。』






「美優ちゃん、精神科の桜庭先生のことも思い出したの?」






『今、思い出した。何もかも思い出した…。』







「思い出したなら桜庭先生に会っておいで。ルネと一緒に精神科まで送って行くから。」





『うん。』





ストーリーメニュー

TOPTOPへ