注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。
第15章 白い鳥かご
僕だって次の週末には外出させてあげたかったけど、検査結果がいいとは言えず、外出先で急変したら対応できない。
だから『外出できる?』と、繰り返し尋ねる美優ちゃんに対して笑って誤魔化すしかなかった。
そのうち諦めてくれると簡単に考えていた。
ところが、ある日の昼食時に
◆美優ちゃんの反乱◆が
起こってしまった。
プリンのスプーンをパキッと折って
喉元に近づけて
『外出させてくれないならこれで喉を突き刺して死んでやる』と、真剣な眼差しで僕を脅した。
「怪我したら危ないから」
僕は、力ずくで美優ちゃんの手から折れたスプーンを取り上げた。
スプーンを手放す時に、美優ちゃんは『鳥籠から出して』と、僕の耳元で囁いた。
それに対して僕は「鳥籠に閉じ込めてるつもりなんてないのに」と心の中で返事をした。
「美優ちゃんこんなやり方はよくないよ。それに今の体調では外出許可は出せないんだ」
『そんな…。ひどいっ…ヒクッヒクッ…』
だから『外出できる?』と、繰り返し尋ねる美優ちゃんに対して笑って誤魔化すしかなかった。
そのうち諦めてくれると簡単に考えていた。
ところが、ある日の昼食時に
◆美優ちゃんの反乱◆が
起こってしまった。
プリンのスプーンをパキッと折って
喉元に近づけて
『外出させてくれないならこれで喉を突き刺して死んでやる』と、真剣な眼差しで僕を脅した。
「怪我したら危ないから」
僕は、力ずくで美優ちゃんの手から折れたスプーンを取り上げた。
スプーンを手放す時に、美優ちゃんは『鳥籠から出して』と、僕の耳元で囁いた。
それに対して僕は「鳥籠に閉じ込めてるつもりなんてないのに」と心の中で返事をした。
「美優ちゃんこんなやり方はよくないよ。それに今の体調では外出許可は出せないんだ」
『そんな…。ひどいっ…ヒクッヒクッ…』