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注射、浣腸、聴診器、お尻ペン。

第16章 精神科 急性期閉鎖病棟

桜庭先生と成井さんが保護室から出いくと、眠くなくてもベッドで寝ているしかなかった。





目を閉じると、自然に涙がこぼれ落ちたが
拘束されているせいで涙を拭えなかった。





静かに耳を澄ましていると、右の隣室からも左の隣室からも、叫び声が聞こえてきた。





何を言ってるのかまで聞き取れないけど必死に叫んでる。




その叫び声は収まることなく何時間も続いた気がするけど、保護室に時計はなかった。





拘束されてる手が、擦れて痛い。




看護師さんの見回りとかないのだろうか。
早く回診来てほしい。





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