その恋を残して
第3章 私と、蒼空の秘密
俺は帆月に気づかれないように、体育館のグラウンド通用口の前に座る。どうやら帆月は、誰かを待っているようだけど。人気のない体育館の裏手。そんな場所なら、いくら俺でも察しがつくことくらいあった。
だとすれば待っているのは誰か? そんな想像を働かせていると、俺の前を一人の男子生徒が通り過ぎて行く。確かコイツは、隣のクラスの内田。
サッカー部のレギュラーとして活躍していて、学業の成績も優秀。いわゆるイケメンで、女子にも人気が高い。別にひがむ訳でもないのだが普段から目立つ男なので、俺も一応は記憶していた。
内田は、座り込んでいる俺など気にもかけず、颯爽と体育館の角を曲がると帆月のいる裏手に向かって行く。
帆月は内田と会うために体育館裏に? そのことがショックだったからだろうか。俺は、帆月の後を追ったことを少し後悔した。そして、そんな自分を嫌悪しつつ、その場を離れようと走り出そうとする。
が、ピタリと足を止めて俺は考えを巡らせた。
帆月がこの学校に来てより一週間足らず。あの二人が既に付き合っている、なんてことは、まず考えられないことだ。少なくとも、俺の知る限り、帆月にそれはあり得ないように思う。
だとすれば、今現在の状況は一方が一方を呼び出すことにより成り立っていると考えるのが自然。体育館裏というベタなシチュエーションも、それを物語っている。
後はどちらが呼び出したのかだが、そんなの内田に決まっているじゃないか。根拠を言う気もない。九十九点九九九……パーセントそうに違いない。だったら――
俺は踵を返すと、体育館の壁に張りつき、角より顔を出し裏手の方を見る。褒められた行動ではないが、そうせずにはいられなかった。
二人はなにやら話していた。思ったより奥の方にいる為、声は聴こえない。だが、携帯を片手に持ち、大きな身振りをしながら頻りに話しかけている内田に対して、帆月は終始困惑した表情を浮かべながら俯くばかり――。
だとすれば待っているのは誰か? そんな想像を働かせていると、俺の前を一人の男子生徒が通り過ぎて行く。確かコイツは、隣のクラスの内田。
サッカー部のレギュラーとして活躍していて、学業の成績も優秀。いわゆるイケメンで、女子にも人気が高い。別にひがむ訳でもないのだが普段から目立つ男なので、俺も一応は記憶していた。
内田は、座り込んでいる俺など気にもかけず、颯爽と体育館の角を曲がると帆月のいる裏手に向かって行く。
帆月は内田と会うために体育館裏に? そのことがショックだったからだろうか。俺は、帆月の後を追ったことを少し後悔した。そして、そんな自分を嫌悪しつつ、その場を離れようと走り出そうとする。
が、ピタリと足を止めて俺は考えを巡らせた。
帆月がこの学校に来てより一週間足らず。あの二人が既に付き合っている、なんてことは、まず考えられないことだ。少なくとも、俺の知る限り、帆月にそれはあり得ないように思う。
だとすれば、今現在の状況は一方が一方を呼び出すことにより成り立っていると考えるのが自然。体育館裏というベタなシチュエーションも、それを物語っている。
後はどちらが呼び出したのかだが、そんなの内田に決まっているじゃないか。根拠を言う気もない。九十九点九九九……パーセントそうに違いない。だったら――
俺は踵を返すと、体育館の壁に張りつき、角より顔を出し裏手の方を見る。褒められた行動ではないが、そうせずにはいられなかった。
二人はなにやら話していた。思ったより奥の方にいる為、声は聴こえない。だが、携帯を片手に持ち、大きな身振りをしながら頻りに話しかけている内田に対して、帆月は終始困惑した表情を浮かべながら俯くばかり――。
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