その恋を残して
第6章 ここにいるよ
その次の日、木曜日の朝。怜未は俺の待つコンビニには、姿を現さなかった。
「……」
まあ、仕方ないか……。時間を確認し、一人で学校に向かった。
帆月怜未という、曖昧な個。彼女は一体、どんな気持ちなのだろうか?
答えなんて導けないことがわかりつつ、俺はそんな自問をする。自分は『作られた人格』であるのかもしれない、なんて。そんなことを聞かされながら、それでも蒼空のこれからを、きっと案じている。
そんな怜未の気持ちに、俺なんかの理解が及ぶはずもなかった。
登校し教室に入った俺は、すぐに怜未が来ていることを確認する。
「……」
怜未は一瞬、俺と視線を合わせたが、すぐに逸らした。
やはり、俺のこと避けようとしているのかな。彼女の示した意図を感じつつ、自分の席に座る。
「オイ、どうなってるんだよ?」
前の席の田口が、俺の方を振り向いて言った。
「なにが?」
田口の訊きたいことはなんとなくわかったけど、一端間を取ろうとする。はっきり言って、それには答えようもないから。
「帆月、お前に対して、なんだかよそよそしくねえ?」
お前って、本当に鋭い観察眼してんな。と、本気でそう感心してから、ため息を吐いた。
「まあ……ほっとけよ」
俺は相手にせずに、そう言う。田口の奴だってただ面白がっているわけじゃないと思うけど、今はあまり心のゆとりがなかった。
「そうかよ。悪かったな」
だから、田口がそう言って前を向いてしまった時には、こちらこそ悪いことをした気分に。
たぶん、これが普通の恋愛であったのならば、俺だって相談したりのろけたり、しているのだろうけども……。
「……」
まあ、仕方ないか……。時間を確認し、一人で学校に向かった。
帆月怜未という、曖昧な個。彼女は一体、どんな気持ちなのだろうか?
答えなんて導けないことがわかりつつ、俺はそんな自問をする。自分は『作られた人格』であるのかもしれない、なんて。そんなことを聞かされながら、それでも蒼空のこれからを、きっと案じている。
そんな怜未の気持ちに、俺なんかの理解が及ぶはずもなかった。
登校し教室に入った俺は、すぐに怜未が来ていることを確認する。
「……」
怜未は一瞬、俺と視線を合わせたが、すぐに逸らした。
やはり、俺のこと避けようとしているのかな。彼女の示した意図を感じつつ、自分の席に座る。
「オイ、どうなってるんだよ?」
前の席の田口が、俺の方を振り向いて言った。
「なにが?」
田口の訊きたいことはなんとなくわかったけど、一端間を取ろうとする。はっきり言って、それには答えようもないから。
「帆月、お前に対して、なんだかよそよそしくねえ?」
お前って、本当に鋭い観察眼してんな。と、本気でそう感心してから、ため息を吐いた。
「まあ……ほっとけよ」
俺は相手にせずに、そう言う。田口の奴だってただ面白がっているわけじゃないと思うけど、今はあまり心のゆとりがなかった。
「そうかよ。悪かったな」
だから、田口がそう言って前を向いてしまった時には、こちらこそ悪いことをした気分に。
たぶん、これが普通の恋愛であったのならば、俺だって相談したりのろけたり、しているのだろうけども……。
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