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初めての密会

第5章 エピローグ

既婚のSの慎二、そして童貞を卒業させた大学生の翔。千晶は短期間で、二人の男と不倫をした。セックスレスの千晶は満足できたが、正樹の顔を見るたびに罪悪感を感じていた。

(もし、正樹が前みたいに私を求めてくれたら…)

でも、仮にそうなったとしても不倫はやめられないかもしれない。二人とは、また会う約束もしたし、そして何よりも刺激的だった。

もしかしたら、この二人以外とも、会うこともあるかもしれない。メッセージは返していないが、最初に出会い系に登録した後も、頻繁に見知らぬ男性達からメッセージは届いている。

(でも、性欲を満たすにはこれしか…)

いつ正樹が千晶の身体を求めてきてもいいように、千晶は、いつでも準備万端だった。でも毎日すかされて、正樹を仕事に送り出した後、その火照った身体を沈めるべく、自分で慰めるのが日課になっていた。

セックスレスのことは、同じく結婚している親友に相談したこともあった。

「だから年の離れた人と結婚するものじゃないって言ったじゃない。」

ほら、見たことかと言わんばかりに親友はからかってくる。ちなみに、その親友は子供ができた今でも一日置きくらいのペースで、夜の生活を楽しんでいるらしい。千晶にとっては羨ましい限りだ。

「でも千晶。旦那さんが相手してくれないからって浮気しちゃ絶対ダメだよ。」

親友に、そう言われたのを思い出した。でも、すでに一線を越えてしまった。時々、親友とは連絡を取り合っているが、合わせる顔がない。

(もう後戻りはできない…でも、今ならまだ間に合うかも…)

千晶は心の中で葛藤していた。理性が勝つのか欲望に負けてしまうのか。結局は意志の問題なのだが…

千晶は、これから先のことを考えると不安になるばかりだった。
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