
テレフォン -約束-
第4章 シゴト
温蔵庫のように暑い部屋の中
泥濘(ぬかるみ)のようなベッドの上
“・・・・アタシの太もも”
“ヤマダ”さんはプレイを望まず、陰茎を擦りつけている
アタシはただ、血を通わせて仰向けに寝ている動かない“サイボーグ”みたいに…
“・・・・アタシの太もも”
“ヤマダ”さんはサービスを望まず、陰茎を擦りつけている
アタシはただ、純血の少女が夢の眼差しで眺めている“フランス人形”みたいに…
“ヤマダ”さんの
汚濁不純物だらけの性癖
不治の患いのような性癖
“ビクビク”とドーピングで勃起させたっぽい筋肉の痙攣が、太ももに伝染する
イク寸前にアタシの口元に陰茎を運び、アタシの保留も拒否も選択権もない口の中で“ヤマダ”さんは果てた
その白蜜はビタミン剤のような味がしました
その苦汁が舌に、ひりひりと伝わったときに思い出します
アタシは“サイボーグ”でも“フランス人形”でもない
根茎まで、くわえ込んでいる嬢なのです
