
テレフォン -約束-
第4章 シゴト
アタシは、しばらくベッドで、解放された安堵と、痛みの残る恐怖との繰り返しで、ただただ、泣いていました
そして、泣きながら店へ電話し、泣きながら店へ帰りました
その時フロントにいたのは年配の優しい部類のボーイさん
「ごめんな、ごめんな…レナ」
涙が止まるまで髪を手の平で優しく撫でてくれました
でも・・・・
二枚舌で嘘つきの裏腹なタヌキの手の平のような
寄り添えればオクリオオカミに変身する優しさのような
それを完全に否定出来ない世界なのだとも理解しています
でも、そんな、手の平の優しさにでも救われるアタシでもありました
