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「ナンパなんて酷いなぁ
純粋に櫻井くんに興味があるから
一度ふたりきりで食事をしながら、打ち合わせでもしないか、って誘っただけなのに」

智が椅子から立ち上がり、スタスタと俺たちの所まで来る

「それで何人の男を引っ掛けた？」

「ん〜…食事にはほぼ付き合ってくれたかな…
そのあとはご想像にお任せするよ」

ニヤッと笑う松本さん

「はぁ…。翔、松潤の誘いは絶対断れよ？」

「なんで？仕事の話なら伺わないと…」

「だから、それが手なんだって…」

「手？どう言う事？」

「仕事の話って言えば大体は誘いに乗るだろ？
でも実際は仕事をネタにナンパしてるだけなの」

「え…でも俺、男…」

「男が男を好きになるのは、おかしなことか？」

「ううん…おかしくない、です」

俺たちだってそうだもんな…

「だろ？そう言うことだよ」

松本さんもそう言う人って事か

「残念。もう誘っても応じて貰えないか」

「そもそも、今、恋人いるだろ？
いいのかよ、まだこんなことしてて」

「ふふっ、だめぇ。アイツすげぇやきもち焼きだから」

「だったらなんで？」

「ん？松岡さんから聞いたから」

松本さんが楽しそうに笑う

「そう言う事か…松兄のヤツ、余計な奴に余計な情報を入れやがって…」

松本さんのひとことで全てを理解したような智

「あの…一体どう言う事？」