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ふたりの姿が消えた廊下…

「俺もおんぶしてもらえばよかったかな…」

でもあれは、二宮さんだから許される事なんだろうけどね

「あれ？櫻井くん？そんなとこで何してるの？」

背後から聞こえた声に振り返る

「あ、お疲れ様です」

さっき別れたばかりの松本さんが、こちらに向かって歩いて来た

「智は？」

「次の仕事に入りました」

「あぁ…そう言えばここで打ち合わせって言ってたな」

松本さんは、独り言のように呟いた

「櫻井くんは待ち？」

「はい。終わったら連絡をくれるそうなので、それまで待ちになります」

「なら、こっちに戻って来なよ
智のステージの構成やってるから、見てるだけでも暇潰しにはなるだろ？」

「暇潰しだなんてそんな…
勉強させていただきます」

「ははっ！真面目だなぁ…智とは大違い。
ほんと智には勿体ないよ」

「え？」

松本さんが俺の肩に腕を回した

「さ、行こうか？
色んな事、教えてあげる」

松本さんを見上げると、松本さんはニコッと笑った
イケメンな人の笑顔って、間近で見ると迫力あるんだな…