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会場を後にして、一度家に戻る事にした

まだ午前中、開場時間は18時…
この辺で時間を潰すには、ちょっときつい

車の中で智のアルバムをかける
何十回も聴いた曲たちなのに、聴き飽きる事がない

前に智に聞かれた『飽きないのか？』って
だから答えてあげたんだ『俺が智くんに飽きる事はないよ』って…

嬉しそうに笑った智

それからは、智も何も言わずに付き合ってくれるようになった

スピーカーから『Song for me』が流れて来る
智の想いが詰まった歌…俺を想って書いた詩

あの時はごめんね…智の為にどうしてあげるのがベストなのかわからなかった

でも、今はちゃんとわかってるから

智が俺を好きでいてくれる限り、俺は智の傍にいる
たとえ誰かに反対されようと、絶対離れないから

だから智…出来る事なら、死ぬまで俺の事を好きでいて

智を思うだけで涙が込み上げてくる
流れる涙を拭いながら、ここにはいない愛しい人に恨み言を言ってみる

「ライブ前から泣かせるなよ…」

『そりゃ、悪かったな』…智のそんな声が聞こえて来そう

早く貴方に会いたいよ…智