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Happiness day

第19章 Do you…?

「はぁ…疲れた…」

智が帰ってから、かれこれ1時間?
ようやくネクタイを外し、スーツとワイシャツと靴下が脱ぎ終わった

これから部屋着を着なくちゃいけないのか…

もういいかな…

どうせ誰も来ないし、パンツとTシャツで居ても問題ないだろ

ソファーに横になると、疲れのせいか眠気が襲って来る

「…片付けは後でやろ…」

脱ぎ散らかしたまま、瞼を閉じた


『ピンポーン』

ん…呼び鈴?

なんだろ?宅急便か?
でも、何か届く予定はないよな…

浮上する意識の中で、考えてみるも、来客はもちろんの事、荷物が届く予定もない

んー、どうすっかなぁ…
宅配だったら出ないと悪いしなぁ…

でも、俺、下着姿…
今の俺には、急いで着替えるなんて不可能だ

『ピンポーン…ピンポーン』

鳴り続ける呼び鈴に、仕方なく体を起こし、ドアフォンの画面を覗く

「えっ⁈智?」

画面に映っているのは、私服姿の智だった

なんで? 

「智」

『はぁ…よかった…』

俺が声を掛けると、安心したように息を吐く

「どうした?」

『どうしたって…さっき『またな』って言っただろ?』

「へ?」

帰り際に言ったやつ?
あれって、またすぐに来るって事だったのか?
あれだけじゃわかんねぇって…

『いるはずなのに呼んでもすぐに出ないから、具合悪くなったのかと思って焦った』

「あ〜、悪い。横になったら、寝ちゃってさ
ちょっと待ってて、すぐに開けるから」

ドアフォンを切って、はたと気が付いた

だから俺、下着姿のままなんだって…

でもまぁ、いいか…智なら察してくれるだろ

着替えに手間取って、諦めたなコイツって…

智を招き入れる為に、玄関へ向かった

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