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Happiness day

第19章 Do you…?

「ん…」

寝苦しくて目が覚めた…

「あつっ…」

被っていた布団を捲り上げる

「喉渇いた…」

不意に起きあがろうと、右手をついて思い出した

あ…骨、折れてるんだった…

ベッドから下りてリビングへ行くと、いるはずの智の姿がない

「智?」

「翔?起きたのか?」

キッチンから顔を出した智

「ん…喉が渇いて」

「飲み物持ってくから、座ってて」

「ありがと」

ふにゃっと笑って、再び姿を消した

「はい、お待たせ」

「ありがとう。でもこれ何?」

手渡されたグラスに入ってる液体は、透明ではなくて、少し濁ってる
家の冷蔵庫にこんなのあったっけ?

「スポーツドリンク」

「えっ?そんなの冷蔵庫に入ってた?」

「入ってないよ。ここに来る前に一応買っておいたの
病院の先生が、熱が出るかもって言ってたからさ」

「準備いいなぁ…」

渇いた喉と体を潤すには最適な飲み物

ゴクゴクッと飲み込むと、体に染み込んでいく感じすらする

「はぁ…うまっ…」

「それにしても、何も入ってない冷蔵庫だな…
ビールと牛乳と水とヨーグルト…
普段どんな生活してるのか、すぐにわかる」

「…どんな生活だよ…」

智がニヤッと笑った

「ん?女の影がない生活」

「それは朝、話したじゃん」

「ははっ!そうだったな」

なんかすげぇ楽しそうなんだけど…
俺に彼女がいない事がそんなに楽しいか?

「智はどうなんだよ…」

「俺?家のキッチンは、調味料がいっぱいだぞ?」

なにそれ…暗に、彼女がいるって匂わせてんの?

智が家庭的なのって、彼女の影響受けてるから?

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