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Happiness day

第19章 Do you…?

俺がスポドリを飲んでる間に、また姿を消した智

次に戻ってきた時には、タオルと着替えのシャツを手にしていた

「服、脱いで」

「は?」

「汗かいただろ?体拭くから脱いで?」

「えっ!いいよ!自分でやるから」

「いいから脱いで
早くやらないと、体冷えるだろ?
片手じゃ背中だって拭けないぞ?」

確かに無理だな…

大人しく言う事聞くか…
そう思って動き出したけど……脱げない…

こんなに大変なんだ…Tシャツを片手で脱ぐのって

「ほら、左手上げて?」

「え?あ…」

智がシャツの裾を掴んだ

「右手はあげなくていいぞ?最後に抜くから」

「うん…ありがと」

結局、智に脱がせてもらった

こんなんじゃ、本当にひとりじゃ何も出来ない

タオルはお湯で濡らして来てくれてたらしい
そっと優しく体を拭き上げ、シャツを手早く着せてくれる

「まだ熱あるっぽいな…」

ボソッと呟いて、智が俺の首に触れる

「お粥作っといたけど、食べられそう?
食べられるなら、少しだけでも食べた方がいいんだけど」

「お粥⁈家に米なんてなかったろ?」

「うん。そう思ったから持参した」

すげ…なんでもお見通しだな

「どうする?食べるなら持ってくるけど」

「あっ…うん、食べる」

「んじゃ、用意してくるな」

お粥…食べるの何年振りだろ…

子供の頃に風邪をひいて、母さんに作ってもらった以来だから、10年以上は食ってない?

病人食だから、美味しいっていうイメージではないけど
折角、智が作ってくれたんだから食べておこう

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