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Happiness day

第19章 Do you…?

「これでいいかな」

取っておいたレジ袋を智に見せる

「うん。大丈夫だろ」

自分じゃつけられないから、智に渡し、右腕も差し出した

「何してんだ?」

袋を受け取った智が不思議顔

「自分じゃ無理だから、つけて貰おうかと…」

「いや、それは勿論つけてやるけど
服脱いでからの方が良くね?
ただでさえギブスで太くなってる腕が、更に脱ぎづらくなるぞ?」

「あっ!」

そりゃそうか…

「ははっ!翔って、一般的にしっかり者で通ってるけど、実は天然だよなぁ」

「うっ…悪かったな…天然で…」

自分でもたまに『何やってんだ、俺』って、思うことあるんだよなぁ…

今みたいに、人に指摘されて気がつく

「悪くないよ。翔のそういうとこ好きだ」

天然な所が好きだなんて、馬鹿にされてんのかと思ったけど
智の表情が優しかったから、そうではないらしい

俺の返事を待っているのか、智が微笑んだまま、俺を見つめてる
でも、なんて返していいのか分からないから、取り敢えずお礼を言ってみた

「…ありがとう」

「ふふっ、どういたしまして」

智が嬉しそうに笑った
俺の答えは間違ってなかったって事だな

「じゃあ、行こっか」

「え?どこへ?」

「だから、風呂。シャワーしようとしたから、袋付けろって言ったんだろ?」

「あぁ、そうでした…」

ニコッと笑った智の後について、風呂場へ向かった

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