Happiness day
第19章 Do you…?
「痒いところはございませんか?」
智が気取った声で問いかける
鏡越しに智を見た
「ははっ、何それ?美容院の店員?」
「そう。カリスマ美容師」
智は髪を洗いながらキメ顔をする
「おー!いいねぇ。そんな人本当にいそう」
「だろ?で、どうよ?俺の洗髪は?」
「メチャ気持ちいい。本当に美容院で洗ってもらってるみたいだよ」
智は指のひらで頭皮をマッサージするように適度な力加減で洗ってくれて、文句の付け所がない
「そろそろ流していいか?」
「うん。もう十分」
シャワーを使って、泡を流していく作業も髪を梳きながら綺麗に落としてくれた
「智の手ってさぁ…動きが細やかだよなぁ…」
「細やかってなんだ?」
「ん〜?なんだろ?
よくわかんねぇけど、いかにも器用です、みたいな?」
「なんだそれ?しかも『よくわかんねぇ』って…」
「だってそう見えるんだもん…
それに優しさも感じる。
今もだけど、料理を作ってる時も、俺の体拭いてくれた時も…
雑じゃなくて、丁寧なんだよなぁ…
俺には出来ないわ」
「それは、気持ち次第なんじゃねぇの?」
「気持ち次第?」
「そう、気持ち次第。翔に美味いもの食わせたいなぁとか、翔に気持ちよくなって貰いたいなぁ、とか思ったから、その気持ちが表れたんじゃね?」
コンディショナーが付いた手で、俺の髪を優しく梳く
智の表情も優しくて、ちょっとドキッとしてしまった
「そ、そうか…」
「次は背中洗うな?」
「おう…よろしく…」
背中を洗ってくれたスポンジも、適度な力加減
智は人を思いやれる優しい奴なんだ…
同僚相手にここまでしてくれるんだから
もし逆の立場だったら
俺、智に何をしてやれるんだろう…
智が気取った声で問いかける
鏡越しに智を見た
「ははっ、何それ?美容院の店員?」
「そう。カリスマ美容師」
智は髪を洗いながらキメ顔をする
「おー!いいねぇ。そんな人本当にいそう」
「だろ?で、どうよ?俺の洗髪は?」
「メチャ気持ちいい。本当に美容院で洗ってもらってるみたいだよ」
智は指のひらで頭皮をマッサージするように適度な力加減で洗ってくれて、文句の付け所がない
「そろそろ流していいか?」
「うん。もう十分」
シャワーを使って、泡を流していく作業も髪を梳きながら綺麗に落としてくれた
「智の手ってさぁ…動きが細やかだよなぁ…」
「細やかってなんだ?」
「ん〜?なんだろ?
よくわかんねぇけど、いかにも器用です、みたいな?」
「なんだそれ?しかも『よくわかんねぇ』って…」
「だってそう見えるんだもん…
それに優しさも感じる。
今もだけど、料理を作ってる時も、俺の体拭いてくれた時も…
雑じゃなくて、丁寧なんだよなぁ…
俺には出来ないわ」
「それは、気持ち次第なんじゃねぇの?」
「気持ち次第?」
「そう、気持ち次第。翔に美味いもの食わせたいなぁとか、翔に気持ちよくなって貰いたいなぁ、とか思ったから、その気持ちが表れたんじゃね?」
コンディショナーが付いた手で、俺の髪を優しく梳く
智の表情も優しくて、ちょっとドキッとしてしまった
「そ、そうか…」
「次は背中洗うな?」
「おう…よろしく…」
背中を洗ってくれたスポンジも、適度な力加減
智は人を思いやれる優しい奴なんだ…
同僚相手にここまでしてくれるんだから
もし逆の立場だったら
俺、智に何をしてやれるんだろう…