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Happiness day

第19章 Do you…?

「美味いな…」

ひとくちかじったサンドイッチを見つめる智

「だろ?値段も手頃だし、いい店が近場にあって助かってる
カウンターに座ると相葉さんと松本さんが話し相手になってくれるから、ついつい長居しちゃうんだ」

智がカウンターの中で作業してるふたりを見た

「ふふっ…あのふたり、良い感じだな…」

お互い作業してる手元を見てるから視線は合ってないんだけど
ふたりは微笑みながら何やら会話をしている

穏やかな空気…その空気が店内全体の雰囲気となってるから、ここは心地いいんだ

「うん…ふたり共凄く良い人たちだよ」

「良い感じって、そういう意味じゃないんだけど」

「じゃあどういう意味?」

「んー…それは俺の口から言っていいものか…」

「なんで?智が思った事なんだから、言っていいんじゃないの?」

「プライバシーに関わることだからな」

プライバシーに絡むような事柄を
ここの常連の俺よりも、初めてここに来た智の方が先に感じ取った?

てか、プライバシーに関わることってなんだ?

あのふたりを見て何がわかる?

「仲が良いんだな、って事くらいしかわかんねぇよ…」

「ふふっ…そうだよ。特別仲が良いんだ、あのふたりは」

智がもう一度あのふたりに視線を送る
智に釣られてそっちを見ると
松本さんがトレーを相葉さんに渡している所だった

渡す松本さんも、受け取る相葉さんもお互いを見つめ微笑み合っていて
それを見た俺は、何故だか照れた

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