Happiness day
第19章 Do you…?
バレンタイン当日
まさか、自分がこのイベントを利用して、誰かに告白する日が来るとは思ってもみなかった
練習する時間はないから、チャンスは本番一回のみ
松本さん曰く『こんなの誰にでも出来るから』って事だったけど
大丈夫かな、俺…
風呂から上がって、俺の支度を整えてくれた智が今度は風呂場に向かう
「よしっ!やるか!」
冷蔵庫から牛乳を出し、マグカップ一杯程度の量を鍋に注ぐ
こっそり買っておいた板チョコを、ビニールの袋に入れて、粉々に砕いた
本当は包丁で刻んだ方がいいらしいけど、今の俺には無理だから
松本さんがこの方法を教えてくれた
板チョコなら片手でも簡単に割れるしね
鍋を火にかけ、泡立て器で混ぜる
左手での泡立て器、ムズッ!
沸騰したらチョコを少しずつ加え、よく溶かす
最後に、松本さんに分けて貰ったブランデーを数滴入れれば…
「できた…」
「なに?スゲェいい匂い」
突然背後から聴こえた声
「うわっ!」
作る事に集中しすぎて、智が風呂場から出て来た事に気が付かなかった
「何これ?ホットチョコ?」
智が鍋を覗き見る
「う、ん…」
「チョコが残ってたから作ったの?」
「違うっ、これは安い板チョコで作った」
板チョコじゃないと割れないし
貰ったチョコで作るほど、俺は無神経じゃない
「まだチョコレート残ってるのに、わざわざ買って来たのか?」
不思議そうに首を傾げる智
「これは……俺から智にプレゼント、だから」
「翔から俺に⁈」
智の驚いた声に、恥ずかしくなって、首を縦に振って答えた
「今日何の日かわかってるんだよね?
俺、義理チョコは貰わないよ?」
恥ずかしくて、智の顔が見られない
チョコをくれた女子社員のみんなを尊敬するよ
でも、想いはちゃんと伝えないと…
「俺も…義理チョコなんて、あげない」
フワッと香るボディーソープの香り
俯く俺を、智が優しく抱きしめた
まさか、自分がこのイベントを利用して、誰かに告白する日が来るとは思ってもみなかった
練習する時間はないから、チャンスは本番一回のみ
松本さん曰く『こんなの誰にでも出来るから』って事だったけど
大丈夫かな、俺…
風呂から上がって、俺の支度を整えてくれた智が今度は風呂場に向かう
「よしっ!やるか!」
冷蔵庫から牛乳を出し、マグカップ一杯程度の量を鍋に注ぐ
こっそり買っておいた板チョコを、ビニールの袋に入れて、粉々に砕いた
本当は包丁で刻んだ方がいいらしいけど、今の俺には無理だから
松本さんがこの方法を教えてくれた
板チョコなら片手でも簡単に割れるしね
鍋を火にかけ、泡立て器で混ぜる
左手での泡立て器、ムズッ!
沸騰したらチョコを少しずつ加え、よく溶かす
最後に、松本さんに分けて貰ったブランデーを数滴入れれば…
「できた…」
「なに?スゲェいい匂い」
突然背後から聴こえた声
「うわっ!」
作る事に集中しすぎて、智が風呂場から出て来た事に気が付かなかった
「何これ?ホットチョコ?」
智が鍋を覗き見る
「う、ん…」
「チョコが残ってたから作ったの?」
「違うっ、これは安い板チョコで作った」
板チョコじゃないと割れないし
貰ったチョコで作るほど、俺は無神経じゃない
「まだチョコレート残ってるのに、わざわざ買って来たのか?」
不思議そうに首を傾げる智
「これは……俺から智にプレゼント、だから」
「翔から俺に⁈」
智の驚いた声に、恥ずかしくなって、首を縦に振って答えた
「今日何の日かわかってるんだよね?
俺、義理チョコは貰わないよ?」
恥ずかしくて、智の顔が見られない
チョコをくれた女子社員のみんなを尊敬するよ
でも、想いはちゃんと伝えないと…
「俺も…義理チョコなんて、あげない」
フワッと香るボディーソープの香り
俯く俺を、智が優しく抱きしめた