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Happiness day

第20章 GUTS!

智の待つテーブルに向かうと、そこには真剣な表情で語り合う智と相葉さんの姿

あんな真面目な顔で話す相葉さん、初めて見たかも…
いつもニコニコ笑ってるのに、一体ふたりはどんな会話をしているんだ?

ちょっと距離近いし…周りに聞かれたくない?

「智」

俺が聞いちゃ悪い話かも知れないから、少し離れた所から声を掛ける

ふたりがビクッとして、こちらを向いた

「お帰り、翔」

智が少し引きつったような笑顔を浮かべる

やっぱり、俺に聞かれちゃマズイ話だった?

「相葉さんに何か相談でもしてた?
俺、席外した方がいいなら、カウンターに行ってるけど…」

「いいや、大丈夫。今日は何食べようか迷ってて、相葉さんに店のオススメ聞いてただけだから、ね?相葉さん」

相葉さんが首をブンブンと縦に振る

なんか怪しいけど、ふたりの事に俺が口を挟むのもね
出会って間もないふたりなのに、余程気が合うんだろう

「で?何にするか決まったの?」

「うん。ナポリタンにする」

「あー、ここのナポリタン絶品だからねぇ…
俺も今日はナポリタンにしよっと」

「じゃあ、ナポリタン2つでいいかな?」

いつもの笑顔に戻った相葉さん

「うん。お願いします」

「飲み物はカフェラテと、ホットチョコでいい?」

「俺はいいけど、智はどうする?」

「俺も今日はカフェラテにする」

「ホットチョコじゃなくていいの?
あんなに好きなのに」

「うん。ホットチョコは家で飲めるから」

あれから何度かホットチョコを作った
今の俺が智に出来る事って、それくらいしかないから

「でも、松本さんに作って貰った方が美味しいよ?」

「いいんだよ。俺は翔が作ってくれたホットチョコが飲みたいの」

「もぉ〜、すっかりラブラブじゃ〜ん
お邪魔虫は退散するから、ふたりでラブラブしちゃって〜」

相葉さんがご機嫌でカウンターに戻って行った

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