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Happiness day

第24章 sugar and solt

智くんにプライベートレッスンして貰い、智くんの足元にも及ばないけど、まぁまぁ見られるかな、って程度には上達した…と思う

2on2のダンスバトルって言っても、踊るのはひとりずつ
今回のルールは、ひとりの待ち時間が40秒で、相手チームと交互に踊る

俺たちのペアは、もちろん俺が先に出るつもり
智くんが後の方が凄さが際立って、観客も盛り上がっくれるだろうからね

点数を付けるのは審査員だけど、盛り上がりは大切

なんて、バトル初心者ながら、一応勝ち上がる方法を考えていたのに
俺のちっぽけな戦略なんて、バトル慣れした智くんには必要なかった

きっと、智くんは俺と踊るとなった時点で、構成が決まってたんだろう…

それが、観衆から笑いを呼び、盛り上がってくれたわけなんだけど…

正直、ちょっと…いや、だいぶ恥ずかしかった…

「なんだよ、アレ…」

一回戦が終わった後、苦笑いした潤の最初のひとこと

そりゃそうなるだろ…

普通はね?バトルって、相手を挑発するもんなんだ

それこそ、相手の目の前まで行って、煽る人も多い

俺は、まだそこまで出来る自信はないから、中央付近で頑張って踊った

それなのに、その後踊った智くんは、相手には一切目もくれず
それどころか、相手に背を向け、俺を見て踊り続けた

挑発とは程遠く、俺を誘惑するようなダンス…

女性が、対戦相手の男性の前で誘惑するようなダンスを踊る事はあるよ?
でも、まさか同チーム…しかも同性の俺に誘惑ダンスって…

そりゃ笑いも起きるでしょ

それでも、智くんのダンスが凄いから、観客は更に盛り上がったけどね

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