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Happiness day

第25章 夏疾風

ゆっくりと啄むようにキスを繰り返しながら、翔くんをベッドに横たえる

キスの場所をさっきと同じように、おでこ、鼻先、頬と移動し
顎、そして首筋に軽く吸い付いた所で、翔くんがビクッと動き、首をすくめた

「ごめん…嫌だった?」

翔くんが嫌がる事はしたくないから、確認すると、首を小さく横に振る

「あ…違うの…嫌じゃないんだけど、ムズッてしちゃって、反射的に動いちゃった」

ムズ?…それってもしかして、感じてんじゃないの?

でも翔くんの様子を見ると、自分ではわかってないみたいだ

経験した事ない感覚だろうからな

「続けても大丈夫そう?」

「うん、ごめんね?なるべく動かないように我慢するから」

「翔くん、我慢なんてしなくていいんだよ?」

「でも…僕がビクビクしてたら、智くんやりづらいでしょ?
今も止めちゃったし…」

「大丈夫。翔くんが嫌じゃないってわかってるなら止めないから
その代わり、本当に嫌だと思った時は『嫌だ』って言って?
そしたらストップするね?」

「うん、わかった」

「じゃあ、いくよ?」

コクンと頷いた翔くんの首にもう一度唇を押し付け、次は耳元へ…

「ぁっ…」

翔くんの口から呟きにも似た小さな声が漏れる

これって、やっぱり感じてるんだ

翔くんの様子をチラッと伺い見てみる

っ⁉︎…目をギュッと閉じて、口も真一文字に食いしばって耐えてる感じ⁉︎

もしかして、声を出さないように頑張ってる?

声を出すと、俺の気が散っちゃうから

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