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Happiness day

第25章 夏疾風

翔くんは俺の肩に顔を埋め、荒い呼吸を繰り返す

そんな翔くんを抱きしめてあげたいけど、手がベトベト…

「翔くん」

声を掛けると、びくっとしたけど、顔は上げてくれない

「翔くん?」

「ん…」

もう一度呼ぶと今度は小さく返事が返って来た

「翔くん、大丈夫?」

普通にイッただけだから、そんなに体に負担は掛かってないと思うけど
こんなイキ方は初めてだろうからな…

翔くん的には精神的ショックを受けたかも…

「ん…大丈夫…気持ち良すぎてちょっとびっくりしたけど…」

「そっか…大丈夫なら良かった…
翔くん、ちょっとごめん、手拭きたいから、一度離れてもいい?」

「あっ、うん…ごめんね」

俺から離れた翔くんがティッシュを取ってくれたけど、両方の手のひらを上に向けた俺の手を見て、動きが止まった

「翔くん?」

「ご、ご、ご、ごめっ…」

翔くんの動揺が凄い…
何枚もティッシュを引き出している
そんなに無くても拭けるのに

「翔くん、大丈夫だから落ち着いて?」

「だ、だって…智くんの手、汚しちゃった…
それに、人の手に出すなんて…恥ずかしい…」

現実に戻ったら恥ずかしくなっちゃったのか

翔くんの手からティッシュを取り、手を拭き、翔くんを抱きしめた

「大丈夫。翔くんを気持ち良く出来た証拠なんだから、俺には誇らしい事だよ?
だから、恥ずかしいなんて思わないで?ね?」

「…うん」

翔くんの手も俺の背中に回る

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