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Happiness day

第25章 夏疾風

翔くんから腕を離し、ベッドから下りる

「智くん?」

「すぐ戻るから待ってて」

俺は準備して来た物を手に取り、ベッドに戻った

「それ、なに?」

「ローションと、こっちはわかる?」

小さな箱を手のひらに乗せ、翔くんの前に差し出した

「あ…う、ん…」

翔くんが恥ずかしそうに頷く

「これが無いと出来ないからね」

「ちゃんと用意してくれてたんだ…」

「そりゃね…翔くんと初めてのお泊まりだから、それなりの事は考えてたよ
翔くんだって、考えてただろ?」

「うん。でも何も準備してなかった…
ありがとう、智くん」

翔くんが、そっと俺の唇にキスをくれる

翔くんからの初めての唇へのキス…触れるだけの可愛いものだけど、ドキドキした

翔くんの腕を掴み胸の中へ抱き寄せる

「智くんの心臓…ドキドキしてるね…」

俺の胸に頬を寄せる翔くんが俺を見上げた

「翔くんがドキドキさせてるんだよ?」

「うん…僕も…いつも智くんにドキドキさせられてる…今も、ほら…」

翔くんが俺の手を取り、翔くんの胸へと導く

手のひらに感じる翔くんの鼓動は、俺の鼓動と同じくらい早い

「ほんとだ…一緒だね」

「うん…一緒…」

しあわせそうに微笑む翔くんの唇に、唇を落とした

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