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Happiness day

第25章 夏疾風

「んっ、あぁっ…さとしくっ…」

可愛く啼いた翔くんの手が、俺の手をキツく握った

「しょ、くん…気持ちいい?」

「いい、けど…へん、なの…」

「へん?どこかおかしい?」

初めての行為だ…
いつもと違う使い方をしてる場所…翔くんの体に何かあった?

「おくが…むずむずするっ…」

「奥って、ここ?」

腰を押し付けてグリグリしてみる

「ひっ、あぁっっ…」

翔くんは背中を仰け反らせたまま硬直した

「しょっ、しょおくんっ…」

翔くんの状態を確認しようと顔を見ると、目尻から涙が流れていた

翔くん、そろそろ限界だな…

俺も今の締め付けはかなり危なかった

「さ、としくん…おねがい…」

涙が溜まったままの瞳の翔くんが、弱々しい声で話し掛けて来た

相当、追い詰められてるな…

「なに?お願いって」

もしかして、ここでギブアップ?
翔くんの気持ちを最優先にしたいから、それならそれで…

「抱きしめて欲しいの…
なんか、飛んでいっちゃいそうで怖い… 」

「怖いならやめるよ?
何度も言うけど、無理しなくていいんだから」

翔くんは静かに頭を横に振る

「ううん、やめない…
怖いけど、智くんと一緒なら飛んでも大丈夫…
智くん、助けてくれるでしょ?」

どこまでも頑張り屋さんなんだから…

それとも俺の事を信頼してくれてる?
それなら、その思いに応えないとな

「翔くんの事は、何があっても助けるよ
熊に襲われたって、助けるって言っただろ?」

「うん…ありがとう智くん…
大好き…」

「俺も…大好きだよ、翔くん…」

だから一緒にしあわせになろう…

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