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Happiness day

第26章 太陽の世界

「そっか…松本くんは、自分の事、好きじゃないの?」

「え?なんで?」

「男だったら、カッコいいって言われると嬉しいもんじゃない?」

「子供の頃に、この顔のせいで怖い思いして…
それからは、顔はあまり好きじゃないかな…」

相葉さんが優しい目をして聞いてくるから
あまり人に話して来なかった、トラウマ的な事も話せてしまう

「あー…だから『よく知らないくせに』なんだ?
見た目だけで判断されるのが嫌なんだね」

「はい。でも、自分で言うのもなんだけど、俺の顔って濃いでしょ?
初対面から、結構なインパクトを与えちゃうみたいで
それだけで騒がれるんですよね…」

「ふふっ…たしかに、それは否定出来ないかな
実際、松本くんの顔って、カッコいいと思うもん
女の子たちも、つい騒ぎたくなるよ」

「やっぱ、そういうもんなのかな…女子って…」

「聞こえて来るのは、そういう声になっちゃうよね…
でも、みんながみんなそんな子ばかりじゃないから
女子を一括りにするのは、そうじゃない子たちに失礼かな?」

そうか…女子全員と距離を置いて来たから、そういう子じゃない女子たちがいる事に気付かなかった

自分自身で気が付かないうちに、自意識過剰になってたのかも…

例え、最初はそういう目で見られても
付き合いが増えて行くうちに、俺の中身も知ってもらえるんだ

なら、変に距離を取らないで、俺の事を正しく知ってもらえばいい

あの頃のように、何も出来ない子供じゃないんだから

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