Happiness day
第27章 movin’ on
「モモ、サクラ、メシだぞ」
大野さんの声に、モモがのそっと起き上がり歩いていく
「あれ?モモ、そこにいたんだ」
「えぇ、ずっとここで寝そべってましたよ?」
「へぇ…てっきり箱に戻ると思ったのに
翔ちゃんにも慣れたのかな?」
「こんな短時間で?」
餌を置いて大野さんが戻ってきた
「だいぶ人馴れしたんだろ?
そろそろ戻しても大丈夫かな」
「戻すって、施設にですか?」
「そう。俺が預かってるのは、あくまでも人馴れさせる為だから
新たな飼い主さんを見つける為にね?」
「そっか…寂しくなりますね…」
「んー…でもさ、ここを出て行った子たちは、新しい飼い主さんに可愛がってもらえるじゃん?
だから、そいつらは寂しくない…
でも、まだ人馴れしてない寂しい子たちはいっぱいいて
その子たちに、早く良い飼い主さん見つけてやるには、誰かが人馴れさせてやらないとな?」
「それが大野さんの仕事…」
「仕事とは思ってないけどね?
俺の他にもボランティアしてる人たちがいるけど
その人たちみんな、仕事なんて思ってないよ
ただ、預かった子たちを家族だと思って一緒に生活してるだけ」
「家族…最初に言われましたね
ペットを飼うのは、子供がひとり増えるのと一緒だって」
「うん、言った。
お金や手間だけじゃなく、愛情も子育てするのと同じくらい注いであげて欲しいからね」
「俺、大丈夫かな…
子育てなんかした事ないから、愛情を注ぐってどういう事なのか、イマイチわからない…」
大野さんの手が、膝に置いてあった俺の手にポンと乗る
「翔ちゃんなら大丈夫…
モモが側にいたくらいだからね
動物への愛情は、たっぷりあるよ
あとは、相手が何を望んでるか、感じてあげて?
人間と違って、言葉で伝えられないから」
「はい、努力します」
大野さんがふにゃんと笑う
「翔ちゃんって、ほんと良い人」
大野さんの方が、よっぽど良い人だけどね
大野さんの声に、モモがのそっと起き上がり歩いていく
「あれ?モモ、そこにいたんだ」
「えぇ、ずっとここで寝そべってましたよ?」
「へぇ…てっきり箱に戻ると思ったのに
翔ちゃんにも慣れたのかな?」
「こんな短時間で?」
餌を置いて大野さんが戻ってきた
「だいぶ人馴れしたんだろ?
そろそろ戻しても大丈夫かな」
「戻すって、施設にですか?」
「そう。俺が預かってるのは、あくまでも人馴れさせる為だから
新たな飼い主さんを見つける為にね?」
「そっか…寂しくなりますね…」
「んー…でもさ、ここを出て行った子たちは、新しい飼い主さんに可愛がってもらえるじゃん?
だから、そいつらは寂しくない…
でも、まだ人馴れしてない寂しい子たちはいっぱいいて
その子たちに、早く良い飼い主さん見つけてやるには、誰かが人馴れさせてやらないとな?」
「それが大野さんの仕事…」
「仕事とは思ってないけどね?
俺の他にもボランティアしてる人たちがいるけど
その人たちみんな、仕事なんて思ってないよ
ただ、預かった子たちを家族だと思って一緒に生活してるだけ」
「家族…最初に言われましたね
ペットを飼うのは、子供がひとり増えるのと一緒だって」
「うん、言った。
お金や手間だけじゃなく、愛情も子育てするのと同じくらい注いであげて欲しいからね」
「俺、大丈夫かな…
子育てなんかした事ないから、愛情を注ぐってどういう事なのか、イマイチわからない…」
大野さんの手が、膝に置いてあった俺の手にポンと乗る
「翔ちゃんなら大丈夫…
モモが側にいたくらいだからね
動物への愛情は、たっぷりあるよ
あとは、相手が何を望んでるか、感じてあげて?
人間と違って、言葉で伝えられないから」
「はい、努力します」
大野さんがふにゃんと笑う
「翔ちゃんって、ほんと良い人」
大野さんの方が、よっぽど良い人だけどね