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Happiness day

第27章 movin’ on

餌を食べ終わったモモが、サクラの方へ寄って行く

まだ餌を食べてるサクラの横に座って、食べ終わるのを待ってるみたいだ

「2匹は仲良しなんですか?」

「うん。多頭飼育されてた場所で一緒に保護されたって言ってたけど
比較的仲良しの2匹だったみたい…
最悪の環境で飼育されてた中で、仲間意識みたいな物があったのかもね
人間の手なんて殆ど掛けられてなくて、愛情なんて勿論掛けてもらえない…
それでも本能的に味方と思えた相手なのかも」

「本能…ですか?」

「そう…カズとジュンみたいに、兄弟なのかもね?この2匹も」

兄弟か…一緒に生まれて来たなら、匂いとかでわかったりするのかな

野生の動物なんかは、親、兄弟が認識出来てるもんな

「この2匹も、別々の飼い主さんに引き取られるんですかね…」

「どうだろう…
猫の場合は多頭飼いする人も多いし、一緒に引き取られる可能性もなくはないのかな…
2匹の状態は、保護施設に連絡入れてるから、施設の人の判断に任せるしかないね」

「そうですか…」

「そんな寂しそうな顔しないで…
2匹とも、良い環境で暮らせるようになるんだから
お互いがしあわせなら、離れ離れになっても大丈夫…
人間だってそうだろ?
仲の良い兄弟だって、パートナーを見つけて、新たにしあわせな家庭を築くんだから」

「あ、そっか…」

「安心した?」

「はい。安心しました」

「ふふっ…翔ちゃんは優しいね」

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