Happiness day
第27章 movin’ on
大野さんの後についてリビングに行くと、片付け途中の段ボール…
「ごめんね、ちょっと散らかってて」
「それ、サクラとモモの…」
「うん、そう…
これが目に入ると、いないのわかってても、あの子たちの姿探しちゃうからさ
早く片しちゃおうと思って…」
大野さんは段ボールの前に胡座をかき、ビニールの紐を手に取る
そんな大野さんの後ろ姿は、いつも猫背だけど、いつも以上に小さく丸まって見えて…
寂しそうだった…
「えっ⁈翔ちゃんっ⁈」
大野さんの驚いた声が、耳のすぐ側で聴こえる
「えっ⁉︎…あっ!…ご、ご、ご、ご、ごめんなさっ…」
気がついたら、大野さんの背中に抱きついてた
慌てて体を離すと、大野さんがクルリと体の向きを変え、俺の腕を掴み、引く
気が動転していた俺は、抵抗することも無く、簡単に大野さんの腕の中に収まった
「おっ…おおのさっ…⁈」
「……少し、このままでいてもらっていい?」
またも、耳の側で聴こえる大野さんの声…
落ち着きを取り戻せないでいた俺は、コクコクと頷くことしか出来なかった…
「ありがとう…翔ちゃん…」
大野さんの腕に、ぎゅと力が籠る
雅紀…俺、ここに来て正解だった…
俺が来なかったら…大野さん、ひとりで泣いてた
慰めの言葉なんて掛けられないけど
今、大野さんもそれを望んでいない気がして…
大人しく大野さんに抱かれていることが
今、俺に出来る最良のことなんじゃないかと、無意識のうちに悟ったんだ
「ごめんね、ちょっと散らかってて」
「それ、サクラとモモの…」
「うん、そう…
これが目に入ると、いないのわかってても、あの子たちの姿探しちゃうからさ
早く片しちゃおうと思って…」
大野さんは段ボールの前に胡座をかき、ビニールの紐を手に取る
そんな大野さんの後ろ姿は、いつも猫背だけど、いつも以上に小さく丸まって見えて…
寂しそうだった…
「えっ⁈翔ちゃんっ⁈」
大野さんの驚いた声が、耳のすぐ側で聴こえる
「えっ⁉︎…あっ!…ご、ご、ご、ご、ごめんなさっ…」
気がついたら、大野さんの背中に抱きついてた
慌てて体を離すと、大野さんがクルリと体の向きを変え、俺の腕を掴み、引く
気が動転していた俺は、抵抗することも無く、簡単に大野さんの腕の中に収まった
「おっ…おおのさっ…⁈」
「……少し、このままでいてもらっていい?」
またも、耳の側で聴こえる大野さんの声…
落ち着きを取り戻せないでいた俺は、コクコクと頷くことしか出来なかった…
「ありがとう…翔ちゃん…」
大野さんの腕に、ぎゅと力が籠る
雅紀…俺、ここに来て正解だった…
俺が来なかったら…大野さん、ひとりで泣いてた
慰めの言葉なんて掛けられないけど
今、大野さんもそれを望んでいない気がして…
大人しく大野さんに抱かれていることが
今、俺に出来る最良のことなんじゃないかと、無意識のうちに悟ったんだ