Happiness day
第27章 movin’ on
「おっと、そうだ。もう一つ出す物があった」
大野さんがキッチンから手にしてきた物は…
「ワイン?」
「そう。ビーフシチューには赤ワインが合うと思って」
大野さんがワインのコルクを抜き、グラスに注いでくれた
「お洒落…」
「ふはっ!お洒落って!」
大野さんに吹き出されてしまった…
「だ、だって…家で食事するのに、ワイン合わせたことなんてないから…
合わせたとしても、日本酒ぐらいで…
そもそも、手の込んだ洋食を家で食べたことないし…」
「今まで、手料理を振舞ってくれる恋人、いなかったの?」
「いないです…」
「本当に?」
「本当です…」
「へぇ、なんか意外…
さ、取り敢えず乾杯しよっか」
「あ、はい…」
ワイングラスを持つと、大野さんが、カチンとグラスを合わせた
「乾杯」
「いただきます」
大野さんの作ってくれたビーフシチューと赤ワインは、大野さんの言う通り、合っていた
食べ終わった食器をふたりで洗って、リビングに戻る
「この前の肉じゃがも美味しかったけど、今日のビーフシチューは更に美味しかった
大野さんって、ほんと料理上手なんですね」
「大した腕前じゃないと思うけど
今まで翔ちゃんに、美味しい手料理を振舞った恋人がいなかったお陰かな?」
「そんな事ないですよ!
家では食べないけど、その分外食はするから、舌は肥えてます
それでも美味しいと思ったんだから、美味しいんです!」
「ふふっ、そっか…ありがと」
大野さんが嬉しそうに笑った
「でもさ、翔ちゃんひとり暮らしじゃん?
なんで今まで、手料理食べさせてくれる人いなかったのかなぁ…」
「俺がそういう気にさせなかったのかも…」
「どういう事?」
過去に付き合ってきた人たちとの事を振り返ると、心当たりはあるんだ…
「彼女たちに心を開いていなかったんでしょうね…」
大野さんがキッチンから手にしてきた物は…
「ワイン?」
「そう。ビーフシチューには赤ワインが合うと思って」
大野さんがワインのコルクを抜き、グラスに注いでくれた
「お洒落…」
「ふはっ!お洒落って!」
大野さんに吹き出されてしまった…
「だ、だって…家で食事するのに、ワイン合わせたことなんてないから…
合わせたとしても、日本酒ぐらいで…
そもそも、手の込んだ洋食を家で食べたことないし…」
「今まで、手料理を振舞ってくれる恋人、いなかったの?」
「いないです…」
「本当に?」
「本当です…」
「へぇ、なんか意外…
さ、取り敢えず乾杯しよっか」
「あ、はい…」
ワイングラスを持つと、大野さんが、カチンとグラスを合わせた
「乾杯」
「いただきます」
大野さんの作ってくれたビーフシチューと赤ワインは、大野さんの言う通り、合っていた
食べ終わった食器をふたりで洗って、リビングに戻る
「この前の肉じゃがも美味しかったけど、今日のビーフシチューは更に美味しかった
大野さんって、ほんと料理上手なんですね」
「大した腕前じゃないと思うけど
今まで翔ちゃんに、美味しい手料理を振舞った恋人がいなかったお陰かな?」
「そんな事ないですよ!
家では食べないけど、その分外食はするから、舌は肥えてます
それでも美味しいと思ったんだから、美味しいんです!」
「ふふっ、そっか…ありがと」
大野さんが嬉しそうに笑った
「でもさ、翔ちゃんひとり暮らしじゃん?
なんで今まで、手料理食べさせてくれる人いなかったのかなぁ…」
「俺がそういう気にさせなかったのかも…」
「どういう事?」
過去に付き合ってきた人たちとの事を振り返ると、心当たりはあるんだ…
「彼女たちに心を開いていなかったんでしょうね…」