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Happiness day

第28章 Crasy Moon ~キミ•ハ•ムテキ~

ふくよかな唇から一度離れ、櫻井さんを見る

「ははっ!顔、赤っ」

「だ、だっていきなり…」

「照れ屋だよね、櫻井さん
クールで完璧な人かと思ってたのに、意外と天然だし?
そんな所、可愛いよ?」

「可愛くな…んっ…」

否定するだろうと思ったから、否定する前に口を塞いでやった

本当に自分の魅力がわからない人だ
そこがまた魅力的なんだけど

唇の感触を堪能するように何度も喰んでから、その唇を舌先で割って中に入り、櫻井さんの舌を絡め取る

はじめは遠慮気味に絡み付いてきた舌が、次第に大胆に絡み合い
お互いの体を抱きしめながら、キスを貪った

「んっ…ん…」

波の音に混じって聴こえる櫻井さんの鼻から抜ける甘い声…

めっちゃ唆られる

抱きしめていた手で背中を撫でると、ビクンッと体を逸らし、唇が離れてしまった

「はぁ、ん…」

櫻井さんはペタンと砂浜に座り込み、トロンとした眼差しで俺を見上げる

その顔、ヤバい…ドキンとズキンが同時に俺を襲った

男でも、こんなに艶かしい表情するんだ

俺は櫻井さんの前に膝立ちになり、両手で頬を包み込むと
覆い被さるようにして唇を重ねた

「あ、ふっ…」

櫻井さんの手が俺の腕をぎゅっと握り
必死に応えてくれてる様子が俺を煽る

「んんっ…」

櫻井さんが苦しそうに顔を背け、漸くキスが止まる

キスに夢中になりすぎて、気付けば櫻井さんを砂の上に押し倒していた

「大丈夫?」

櫻井さんの腕を掴み上体を引き上げた

「はぁ…大、じょぶ…」

「ごめん…砂だらけになっちゃったね」

髪や洋服に付いた砂を手で払った

「あぁ、気にしないで…外せば簡単に落とせるから」

櫻井さんは頭に手をやると、長かった髪の毛を取り外した

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