伯爵様と奥様の、愛し愛する性生活
第1章 Ⅰ
(触られる前よりあんなに濡らして、きっと下品な女だと思われているわ)
アイリスはエドガーの巧みな指の施しに喘ぎながらも、顔が見れなかった。
顔を横に背けて目をキュッとつぶっていると、頭上でエドガーが息をつくのが聞こえた。
アイリスは快楽ではなく緊張で身を固くした。
やっぱり呆れられてしまったんだ…。
「アイリス、お前は本気でそんなことを思っているのか?」
「………え?」
アイリスはぱちりと目を開く。
見上げれば、エドガーの呆れたような顔。でも言った言葉は予想と違う言葉だ。
「お前はなにもかも美しいよ」
「エドガー様……」
「花のかんばせを見ているかのようなその顔も、白く滑らかで艶やかなこの肌も、そして子うさぎのようにか弱く、しかし素直で純粋なお前の心。なにもかも愛しい、俺の、俺だけの妻だ。お前から出てくるものに不純なものがあるわけがない。この蜜が汚らわしいだと? お前はもっと自分の魅力を自覚しろ」
そういうと、彼は体を下にずらし、今まさにとぷりと溢れた愛液を舌で舐めとった。
アイリスは驚愕と快感の波に悲鳴をあげた。
「ぁあっ!!や、ぁ……っ」
下を見ると、エドガーは蜜が己の唾液かでてかる唇をぺろりと舐め、アイリスを見て妖しく笑う。
「甘い。シロップみたいだな」