伯爵様と奥様の、愛し愛する性生活
第1章 Ⅰ
胸の先端に感じるぬるりとしたエドガーの舌。
下半身の秘部には、硬くて長い指が触れるか触れないかの位置を往復している。
焦らされているようなもどかしい気持ちが募る。
一番敏感な部分に時々エドガーの硬い指が触れるたび、アイリスは熱い息を吐いた。
じっとりと額に汗が滲む。
もどかしくて、苦しくさえ感じる。
「………っ」
アイリスは口元にやった自分の指を噛んだ。
そうでもしていないと、とんでもない嬌声をあげてしまいそうだった。
それに気づいたエドガーは、乳輪から口を離すと、アイリスが噛んでいる指を掴んで外させた。
「アイリス、お前の指に傷がつく。よせ」
「…ぅ……っ」
エドガーは少し厳しい目をアイリスに向ける。
軽く歯型のついたアイリスの指を、大切そうに口づけた。
「たとえお前自身であっても、お前の体を傷つけることは許さん」
「申し訳…んっ、ありませ……、エドガー様…」
「そんなに声を出すのが嫌なのか? お前の感じている声は、この世のどんな音よりも愛らしいのに」
アイリスは自分の指を口に含ませている彼を直視できなかった。
「だって…恥ずかしいです」
「恥ずかしがることはない。俺はお前の声が聞きたい。素直で可愛い、俺だけが聞くことを許されている声だ。俺が好きだと言っても嫌か?」
「……っ」