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第2章 痴漢にご注意



年配の痴漢。



自分の父親より随分年上のようだ。



中年太りした体を菜乃に押し付けてくる。



電車も満員状態で身動きは出来ない。



菜乃が抵抗出来ない状況が相手にわかっている。



ここしばらくおしりや太腿を触られたり、下半身を



押し付けられたりすることが続いていたのだ。



〈ぁ…〉



今日は乗車時に人の流れに押されて



窓の方へ押しやられたのがいけなかった。



〈手が…。〉



後ろに痴漢がいるのに気付いたとき、手が脇腹を



撫でるように上下してきた。



そして



〈ブラウス…〉



菜乃のブラウスをスカートより引き出して手を中に



入れてきた。



痴漢男は今日この日を虎視眈々と狙っていたのだろう。



菜乃が成すすべなく身を縮めていると



痴漢男は大胆にも菜乃のブラジャーに下から手を



入れてきた。



〈…!…!〉



手を入れられまいと自分の腕をきつく閉じようとするが



痴漢男の汗ばんだ力強い太い腕には何の障害にもならない。




〈胸…!〉



痴漢男は無理矢理ブラジャーを押し上げ、菜乃の胸を



下から揉み上げている。



「…ぁ」



思わず声が漏れてきつく唇を結んだ。









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