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君の光になる。

第7章 化粧

 夕子は湯船に浸かっていた。安倍とのキスのことを考える。
 
 胸がキュンと鳴いた。全身に鳥肌が立ったような気がした。
 
「きゃっ……」
 
 冷たく冷やされた湯気の滴が、肩に落ちる。夕子は湯の中に顎にまで潜り込んだ。
 
 唇には安倍の温もりが残っていた。
 
 指先で自分の唇をたどる。
 
 そのときのことを思い描く。
 
 背筋にゾクリとするような電流が駆け抜けるのを感じ、身体の奥から熱いものが溢れ出す感覚を覚えた。
 
 夕子は、自分の唇を探り、その手で胸を包んだ。
 
 柔らかい二つの胸の膨らみの形を確かめる。
 
 その手を下腹へ滑らせた。ツルリとしたそこに柔らかい草のような感じがふわふわと揺れている。そこから溢れ出す感じのする場所に手を滑らせ、指でたどる。ぬるりとした感じが指先にあった。
 
 ああっ……んん……。
 
 プルンとしたゼリーのように柔らかい感じだ。ピリピリした感じが夕子の身体の奥でぷうっと膨らんで、それは夕子の胸の奥でパンと弾ける。

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